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美容医療の現状と課題について

把握された問題事例

⚫︎美容医療の提供に当たり、患者が健康被害を受けたり、不安・不信感を抱いている事例について、本検討会(美容医療の適切な実施に関する検討会)では、以下の事例の報告を受け、議論を行なった。

・患者がいわゆるカウンセラーのみと相談し決定した医療内容をそのまま医師が実施しており、医師と治療内容、副作用、合併症に関する相談を行なっていない事例

・治療内容や、通常起こりうる副作用や合併症に関する医師の説明が不十分であったことにより、患者が不安・不信感を抱いている事例

・医師の知識、技能、経験不足に起因すると考えられる健康被害が生じている事例

・治療効果が患者のイメージどおりにならず、再治療等が必要となった場合や、合併症や後遺症等が発生した場合に、その対応について当該治療を実施した医療機関で行うことができない、あるいは対応を拒絶する、他医療機関の紹介も行わないという事例

⚫︎さらに、脂肪吸引術といった特定の治療に起因して、死亡に至った事例や、ショック症状や重篤な感染症、失明など患者の生命・健康が大きく脅かされた事例も報告されたほか、周術期における循環器系及び呼吸器系管理の経験が少なく術中出血や呼吸不全等の緊急事態に対応できない医師が(全身麻酔下での)手術を行なったり、緊急時の対応ができる病院等との連携体制が構築されていない状態で侵襲性が高い治療が行われている事例など、生命・健康に対するリスクが非常に高い事例についても報告された。

令和6年11月28日 第113回社会保障審議会医療部会 参考資料1 美容医療の適切な実施に関する検討会 報告書より