(自然現象とデマに関する関係について)気象庁長官会見要旨 令和7年5月21日
Q:自然現象とデマに関する関係で伺います。最近、香港で「日本で近いうちに大地震が起こる」という情報があって、実際に定期便が減便になったりするような事例もあったようです。内閣府の方では日時、場所を特定しての予知はできないというようなことを、改めてXで発信したりした経緯がありますけれども、気象庁としてはこういった自然現象に関する誤情報に対しての発信とか訂正について、どのように取り組む予定でしょうか。
A:まず、この香港の話は私も報道で知っているところでございます。この点に関しましては、皆さんもご案内だと思いますけども、今地震予知についてですね、場所、それから時間、規模を指定して、地震が起こるとか、起こらないというようなことは、現在の科学では不可能でございます。ですので、そのような言及があれば、それはもう完全にデマであり、嘘でありますので、ご注意いただければと思います。地震の発生というのは目に見えない現象でございます。地震に限らず、人間というものは見えないものについて不安を覚えて、そういう不安に思うような対象について、何か断定的に述べることに、すがる傾向があろうかと思います。そこで、そのような情報を出すっていうことについては、非常に遺憾だと思います。我々は、そういう意味では地震を扱う省庁でもございますので、ホームページなどで地震の予知に関する可能性、不可能性についてもしっかりと述べていきたいと思いますし、このようにご質問を受けたら、はっきりとコメント申し上げていくということにしていきたいと思います。
以下略
地震を正しく恐れる (地震本部)