退職給付について②
退職給付(一時金・年金)の支給実態
⑴退職者の状況
退職給付(一時金・年金)制度がある企業について、令和4年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業割合は、29.2%となっている。
退職給付(一時金・年金)制度がある勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業について、退職事由別の退職者割合をみると、「定年」が56.5%、「定年以外」では「会社都合」が6.1%、「自己都合」が31.7%、「早期優遇」が5.7%となっている。
⑵退職事由別退職給付額
退職給付(一時金・年金)制度がある勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業について、令和4年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の退職者に対し支給した又は支給額が確定した退職者1人平均退職給付額(以下、「退職給付額」とする。)を退職事由別にみると、どの学歴においても「早期優遇」が最も高くなっている。
退職事由のうち「定年」退職者の退職給付額を学歴別にみると、「大学・大学院卒(管理・事務・技術職)」1.896万円、「高校卒(管理・事務・技術職)」1.682万円、「高校卒(現業職)」1.183万円となっている。
⑶退職給付制度の形態別退職給付額(定年退職者)
退職給付(一時金・年金)制度がある勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業について、令和4年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者に対して支給した又は支給額が確定した退職給付額を退職給付制度の形態別にみると、「大学・大学院卒(管理・事務・技術職)」では「退職一時金制度のみ」が1.623万円、「退職年金制度のみ」が1.801万円、「両制度併用」が2.261万円となっている。「高校卒(管理・事務・技術職)」では、「退職一時金制度のみ」が1.378万円、「退職年金制度のみ」が1.613万円、「両制度併用」が2.145万円となっている。「高校卒(現業職)」では、「退職一時金制度のみ」が956万円、「退職年金制度のみ」が1.451万円、「両制度併用」が1.469万円となっている。
「勤続35年以上」についてみると、「大学・大学院卒(管理・事務・技術職)」では「退職一時金制度のみ」が1.822万円、「退職年金制度のみ」が1.909万円、「両制度併用」が2.283万円となっている。「高校卒(管理・事務・技術職)」では、「退職一時金制度のみ」が1.670万円、「退職年金制度のみ」が1.710万円、「両制度併用」が2.254万円となっている。「高校卒(現業職)」では、「退職一時金制度のみ」が1.321万円、「退職年金制度のみ」が1.600万円、「両制度併用」が1.610万円となっている。
令和5年度就労条件総合調査より
退職給付に関する調査は令和5年度の前の調査は平成30年調査になります(その前は平成25年)。
約5年に1回の調査