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MCI(軽度認知障害)について

MCI(Mild Cognitive Impairment :軽度認知障害)とは、認知症と完全に診断される一歩手前の状態です。放っておくと認知症に進行しますが、適切な予防をすることで健常な状態に戻る可能性があります。

①認知症になる一歩手前の段階

MCIとは、ご本人やご家族に認知機能低下の自覚があるものの、日常生活は問題なく送ることができている状態のことです。MCIの状態で日常生活に支障が出始めると認知症の状態にあると判断されます。MCIは健常な状態と認知症の中間の状態であり、認知症だけでなく、健常な状態にも移行しうる状態であるともいえます。

②「もの忘れ」が多くなってきた気がしたら

MCIでは、記憶力に軽度の低下がみられる場合が多く認められます。以前と比べてもの忘れが多いと感じる場合、ご家族や周りの人からもの忘れを指摘されることが多くなった人はもの忘れ外来への受診をおすすめします。ただ、日常生活(家事や移動、買い物、金銭管理など)には支障がでていない場合が多く、今後必ず認知機能が低下するというわけではありません。

③早めの対策で認知症を予防しよう!

MCIでは、1年で約5〜15%の人が認知症に移行する一方で、1年で約16〜41%の人は健常な状態になることがわかっています。そのため、早期から認知症予防の対策を行なっていくことが重要であり、適切な認知症予防策を講じることで、健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。

 

「あたまとからだを元気にするMCIハンドブック」より

 

※将来推計

MCI高齢者数

令和4年:558.5万人→令和7年:564.3万人→令和12年:593.1万人→令和22年:612.8万人→令和32年:631.2万人→令和42年:632.2万人

認知症高齢者数 令和4年:443.2万人→令和7年:471.6万人→令和12年:523.1万人→令和22年:584.2万人→令和32年:586.6万人→令和42年:645.1万人

※2022年の認知症及びMCIの性年齢階級別有病率が今後も一定と仮定した場合

 

厚生労働省HP「認知症および軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計」より