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更年期障害に関わる症状による不調と様々な影響、課題解決に向けて 調査結果まとめ

Ⅰ 「更年期障害に関する不調」が及ぼす様々な影響

1 更年期障害に関する不調の「症状あり・自覚あり」が高い年代は、女性では50代(3割)、次に40代(1割強)。男性では40〜60代で、1割弱程度。

2 「症状あり・自覚あり」の人において、更年期障害による不調がつらい時のプレゼンティーイズム損失割合をみると、全体的に女性<男性。一方、生活への支障の程度については、女性>男性。

3 更年期障害と各健康に関する指標との関係をみると、「症状あり・自覚あり」の人では、症状がない人に比べて、健康でないと思う割合、体調が悪い日の頻度、心理的ストレスの状況、いずれについても良好でない(健康でない)という結果がみられた。

「症状あり・自覚あり」の男女で比較すると、健康認識と心理的ストレスの状況については男性の方で、より良好でない(健康でない)傾向がみられ、体調が悪い日の頻度は女性の方でより高い。

4 「症状あり・自覚あり」の人では、女性では「だるい、疲れやすい、動悸・息切れ」の症状を5割以上が挙げており「頭痛、めまい、耳鳴り」も4割、「のぼせ、顔のほてり、異常な発汗」も3割と、症状なしの人と比べて顕著に高い。

男性でも、「だるい、疲れやすい、動悸・息切れ」において、症状なしとの差が大きい。

一方、「症状あり・自覚あり」の男女で比較すると、全体的に女性の方が症状を挙げる割合が高く、「だるい、疲れやすい、動悸・息切れ」や「のぼせ」「頭痛」も20%ポイント近い差がある。

※ポイント

更年期障害の症状あり・自覚ありの男女においては、男性の方が健康認識や心理的ストレスなど「自分の意識・心理的な要素」に関する項目で影響が大きく、プレゼンティーイズム損失割合も高い。一方、女性の方が色々な症状の発症率や、体調が悪い日の頻度など「実際の体調面」に関する事に影響がみられ、生活への支障度も大きい。

Ⅱ 「更年期障害に関する不調」課題解決に向けて

1 「症状あり・自覚あり」の人の対処法で最も高いのは、女性では「市販の薬や漢方、サプリメントなどを飲んでいる」3割、男性では「病院へ行く」で1割。

男女で比較すると、「市販の薬等の服用」「休暇取得」ともに、男性と比べて女性の方が割合が高い。

2 「症状あり・自覚あり」の人が求める、女性特有の健康課題に対する職場の配慮では、女性では「更年期障害への支援」が最も高く、44.5%。

また、「病気の治療と仕事の両立支援制度」も3割超と高い。

3 更年期障害の症状あり・自覚ありの人が求める、働く上での健康課題の改善に向けた取組については、女性では「女性の健康問題への理解」が2割超と、症状なしと比べて顕著に高い。

また男性における、「男性の健康問題への理解」は1割超。

※ポイント

色々な症状の割合の高さや、体調の悪い日の頻度の高さも関係しているのか、「市販の薬等の服用」「休暇取得」など、様々な対処方法の実践度は、「症状あり・自覚あり」で比較しても、女性の方が高い。また、女性の健康課題に対する職場の配慮として「更年期障害への支援」を半数近くの人が求めており、不調による影響の大きさから、切実に支援を求めている事がうかがえる。

 

「令和5年度 男女の健康意識に関する調査報告書のポイント」より

令和5年度 内閣府委託調査 令和6年3月 株式会社マーケティング・コミュニケーションズ