「学び」に遅すぎはない!社会人の学び直し「リカレント教育」
「リカレント(recurrent)」とは、「繰り返す」「循環する」という意味で、リカレント教育とは、学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返すことです。日本では、仕事を休まず学び直すスタイルもリカレント教育に含まれ、社会人になってから自分の仕事に関する専門的な知識やスキルを学ぶため、「社会人の学び直し」とも呼ばれます。
近年、リカレント教育が注目される背景には、日本人の平均寿命の延びと技術革新の急速な進展が大きくかかわっています。
これまでの私たちの人生は、学校で勉強した後、就職し、ある程度の年齢になったら退職し、リタイヤ後の生活を送るというスタイルでした。しかし、現在は、平均寿命が延びたことや情報技術の進展、働き方改革などにより、社会に出た後も、会社をいったん辞めて留学する、転職や起業で新たな仕事を始める、子育てをしながら働く、定年後も新たな仕事に挑戦するなど、キャリアアップ、キャリアチェンジしていくスタイルに変わりつつあります。
これからの時代は、多様なライフスタイルやライフステージの変化に応じた生き方や働き方がいっそう求められるでしょう。学校を卒業した後も、新たな知識やスキルを身につける学び直しは、生き方や働き方の選択肢を増やし、人生の幅を広げることにつながります。「学び」に遅すぎることはありません。何歳になっても学び続けていくことは重要です。
⚪︎生涯学習
生涯にわたり行うあらゆる学習で、学校教育や社会教育、さらには文化教育、スポーツ活動、ボランティア活動や趣味など仕事に関係ないことや「生きがい」に通じる内容も対象に含まれます。
政府広報オンライン 2021年8月20日 より
参考 厚生労働省HP「リカレント教育」、文部科学省「社会人の学びを応援するサイト「マナパス」」等
⚪︎リスキリング
リスキリングとは
▪️新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に対応して価値を創造し続けるために、必要なスキルを獲得する/させること
・近年は、自動化やグリーン対応で生じる仕事の転換に適応するためのスキル習得を指すことが一般的
▪️全ての従業員を対象とするもので、いわゆる高度デジタル人材の育成とは分けて考える必要
リスキリングに関わる3つの疑問
リスキリングのゴールはスキル習得か
・リスキリングは新しい仕事のやり方や新しい職務に移行するためのスキル習得を指し、単に新しいスキルを身につけることとは区別して議論されている
リスキリングの主語は何か
・リスキリングは、企業側の戦略的ニーズに基づく新たなスキル習得、社会的要請に基づき官民連携で行うスキル習得という意味合いが強い
スキルアップ、リカレント教育との違いは
・「アップスキル(日本ではスキルアップ)」は今の役割内で既存のスキルセットに追加することであり、英語圏ではリスキリングとの違いが議論されている
・リカレント教育(学び直し)は、社会人になってからも仕事と教育を繰り返すありようを指し、リスキリングとは意味が異なる
第22回労働政策審議会労働政策基本部会 資料2 リクルートワークス研究所 提出資料より
問 福沢諭吉、野村克也、ウォルトディズニーに共通する名言は何か?
A 現状維持は後退である