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令和6年度予算編成の基本方針(案)②

7 「デジタル田園都市国家構想総合戦略」(令和4年12月23日閣議決定)に基づき、デジタル技術の活用によって、「全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」の実現を目指すとともに、地方活性化に向けた基盤づくりを推進し、地方創生につなげる。

アナログを前提とした行財政の仕組みを全面的に改革する「デジタル行政財政改革」を起動・推進する。人口減少の下でも従来以上に質の高い公共サービスを効率的に提供するため、利用者基点に立って、教育、交通、介護、子育て・児童福祉等の分野において、デジタル技術の社会実装や制度・規制改革を推進する。

8 質の高い公教育の再生、文化・芸術・スポーツの振興、農林水産業の振興、交通・物流インフラの整備、観光立国に向けた取組の推進、2050年カーボンニュートラルを目指したグリーン社会、地域・くらしの脱炭素化やサーキュラーエコノミーの実現、2025年大阪・関西万博に向けた着実な準備等に取り組む。

9 防災・減災、国土強靭化の取組を着実に推進するとともに、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的・安定的に切れ目なく取組が進められるよう、施策の実施状況の調査など、「実施中期計画」の策定に向けた検討を進める。

東日本大震災からの復興・創生に取り組む。ALPS処理水に関し、引き続き、科学的根拠に基づき、透明性の高い情報発信を行う。

10 ロシアのウクライナ侵略など、国際秩序が重大な挑戦にさらされる中にあって、G7広島サミットや日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会談の成果も踏まえ、グローバル・サウスとの連携の強化を含め、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の堅持のための外交を積極的に展開する。

国民の生命と我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くため、令和5年から令和9年度までの5年間で43兆円程度の防衛力整備の水準を確保し、防衛力の抜本的強化を速やかに実現する。

11 国際環境の不確実性が高まり、グローバル・サプライチェーンの再編が進展する中、高い技術力を持つ我が国として、投資の促進を通じ重要物資の供給力を高め、ショックに対してより強靭な経済社会構造を確立する。

半導体を始めとする重要な物資の安定供給の確保や先端的な重要技術の育成など、経済安全保障を推進するとともに、食料安全保障及びエネルギー安全保障を強化する。

12 経済財政運営においては、経済の再生が最優先課題である。経済あっての財政であり、経済を立て直し、そして、財政健全化に向けて取り組むとの考えの下、財政への信認を確保していく。

賃金の調達価格の上昇を適切に考慮しつつ、歳出構造を平時に戻していく。

政策の長期的方向性や予見可能性を高めるよう、単年度主義の弊害を是正し、国家課題に計画的に取り組む。

 

令和5年第16回経済財政諮問会議 資料2