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令和4年度人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査の結果について(報告)

結果の概要①(人生介護(アドバンス・ケア・プランニング<ACP>)について知っていたか。)

・人生会議の認知度について、一般国民では平成29年度調査と大きな変化はなく、「よく知っている」と回答した者の割合は5.9%(平成29年度:3.3%)、「聞いたことはあるがよく知らない」と回答した者の割合は21.5%(同19.2%)、「知らない」と回答した者の割合は72.1%(同75.5%)であった。

・医師、看護師で人生会議について「よく知っている」と回答した者の割合はそれぞれ45.9%(平成29年度:22.4%)、45.8%(同:19.7%)であり、平成29年度調査と変化がみられた。介護支援専門員で「よく知っている」と回答した者の割合は47.5%であった。

結果の概要②(人生の最終段階における医療・ケアについて考えたことがあるか。)

・人生の最終段階における医療・ケアについて考えたことがあるかとの設問について、一般国民の51.9%(平成29年度:59.3%)が考えたことが「ある」と回答し、47.5%(同:37.8%)が「ない」と回答した。

・医師・看護師で、考えたことが「ある」と回答した者の割合はそれぞれ82.2%(平成29年度:88.6%)、85.3%(同81.7%)、介護支援専門員では85.1%であり、いずれも一般国民より高かった。

結果の概要③(人生会議を進めることについて、どう思うか。)

・人生会議を進めることについて、「賛成である」と回答した者の割合は、一般国民57.3%(平成29年度:64.9%)、医師76.1%(同:75.9%)、看護師87.0%(同:76.7%)、介護支援専門員81.8%であり、医療・介護従事者において「賛成である」と回答した者の割合は一般国民と比較して高かった。なお、「わからない」と回答した者も一定数おり、一般国民41.1%(同:30.7%)、医師22.2%(同:21.5%)、看護師12.6%(同:21.0%)、介護支援専門員17.6%であった。

結果の概要④(医療・ケアについて話し合うきっかけ)

・家族等や医療・介護従事者と医療・ケアについて話し合うきっかけとなる出来事について、令和4年度調査では一般国民、医師、看護師、介護支援専門員ともに「家族等の病気」や「自分の病気」と回答した者が多かった。平成29年度調査では一般国民、医師、看護師、介護職員いずれも「家族等の病気や死」「自分の病気」と回答した者が多かった。

・医療・介護従事者が患者・利用者本人やその家族等と人生の最終段階における医療・ケアについて話し合いを行なっている時期について、令和4年度調査では医師、看護師、介護支援専門員いずれも「病気の進行に伴い、死が近づいているとき」と回答した者が多く、平成29年度調査でも同様であった。また、令和4年度調査、平成29年度調査ともに、「人生の最終段階に限ることなく、日々の診察の中で話し合っている」と回答した者が一定数いた。

結果の概要⑤(医療・ケアの充実のための医療・介護従事者の役割)

・死が近い場合の、受けたいもしくは受けたくない医療・ケアについて、どのような情報源から情報を得たいかという設問に対し、令和4年度調査では一般国民、医療・介護従事者ともに「医療機関・介護施設」と回答した者が最も多く、平成29年度調査でも同様であった。

・人生の最終段階における医療・ケアの充実のために必要なことについて、令和4年度調査では医師、看護師、介護支援専門員のいずれにおいても「患者・利用者本人や家族等への相談体制の充実」との回答が最も多かったが、それ以外の選択肢についても必要との回答が50%以上みられた。なお、平成29年度調査では「人生の最終段階について話し合った内容について、本人・家族等や医療・介護従事者等のとの共有の仕方」と回答した者が最も多かった。