令和4年「労使間の交渉等に関する実態調査」の結果のポイント
この調査は、労働環境が変化する中での労働組合と使用者の間で行われる団体交渉、労働争議及び労働協約の締結等の実態を明らかにすることを目的としています。対象は、民営事業所における労働組合員30人以上の労働組合で、令和4年6月30日現在の状況等について調査を行い、一定の方法により抽出した5.159労働組合のうち3.137労働組合から有効回答を得ました。
調査結果のポイント
1 労使関係についての認識(本部組合及び単位労働組合)
労使関係が「安定的」(注1)と認識している労働組合は89.5%(前回(注2)92.9%)
2 正社員以外の労働者に関する状況(本部組合及び単位労働組合)
労働者の種類別に「組合加入資格がある」をみると、「パートタイム労働者」42.0%(前回(注2)37.3%)、「有期契約労働者」40.9%(同41.5%)、「嘱託労働者」38.2%(同39.6%)、「派遣労働者」5.0%(同6.6%)
3 労使間の交渉に関する状況
⑴過去3年間(注3)に何らかの労使間の交渉があった事項(複数回答)は「賃金・退職給付に関する事項」72.6%(前回(注4)74.9%)、「労働時間・休日・休暇に関する事項」70.0%(同74.1%)、「雇用・人事に関する事項」60.4%(同61.0%)
⑵労使間の交渉の結果、労働協約の改定がなされた又は新たに労働協約の規定が設けられた事項(複数回答)は、「育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度、介護休暇制度、42.2%(前回(注4)37.5%)、「休日・休暇(育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度、介護休暇制度を除く)」34.9%(同32.7%)、「賃金額」32.6%(同37.1%)、「退職給付(一時金・年金)」32.6%(同30.5%)
4 労働協約に関する状況
労働協約を締結している労働組合は94.5%(前回(注4)93.1%)
注1:労使関係の維持についての認識は5段階の選択肢であり、「安定的」は「安定的に維持されている」と「おおむね安定的に維持されている」の合計。
注2:「1労使関係についての認識」及び「2正社員以外の労働者に関する状況」の「前回」は令和3年「労働組合活動等に関する実態調査」を指す。
注3:「過去3年間」とは令和元年7月1日から令和4年6月30日までをいう。
注4:「3労使間の交渉に関する状況」及び「4労働協約に関する状況」の「前回」は令和2年「労使間の交渉等に関する実態調査」を指す。