食品添加物に関する規制の概要について
食品添加物の安全確保
新たな食品添加物が販売などされる前に、有効性やその使用が人の健康に悪影響を生じないかどうかを確認するとともに、必要に応じて規格や基準を策定し、安全性を確保しています。
食品添加物は、保存料、甘味量、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。今日の豊かな食生活は、食品添加物によるところが大きいと言えますが、食品添加物は、長い食経験の中で選択されてきた食材とは異なるものです。
このため、厚生労働省は、食品添加物の安全性を確保するために、食品安全委員会の意見を聴き、その商品添加物が人の健康を損なうおそれのない場合に限って使用を認めています。また、使用が認められた食品添加物についても、国民一人当たりの摂取量を調査するなど、継続的な安全確保に努めています。
※食品添加物の種類(2020年6月18日現在)
⚪︎指定添加物 466品目
安全性を評価した上で、厚生労働大臣が指定したもの(ソルギン酸、キシリトールなど)
⚪︎既存添加物 357品目
平成7年の法改正の際に、我が国において既に使用され、長い食経験があるものについて、例外的に指定を受けることなく使用・販売などが認められたもの(クチナシ色素、タンニンなど)
⚪︎天然香料 約600品目
動植物から得られる天然の物質で、食品に香りを付ける目的で使用されるもの(バニラ香料、カニ香料など)
⚪︎一般飲食物添加物 約100品目
一般に飲食に供されているもので添加物として使用されるもの(イチゴジュース、寒天など)
※取り組み内容
・成分規格および使用基準の設定
品質の安定した食品添加物が流通するよう、純度や成分について遵守すべき項目(成分規格)を設定。また、過剰摂取による健康影響が生じないよう、食品添加物ごとに添加できる上限値など(使用基準)を設定
・摂取量調査
実際に市場から仕入れた食品中の添加物の種類と量を検査し、一日摂取許容量(ADI:人が毎日一生涯摂取し続けても、健康への悪影響がないと推定される一日当たりの摂取量)の範囲内にあるかどうかの確認
・既存添加物の安全性確保の推進
既存添加物の安全性評価を推進。また、既に使用実態のないことが判明した既存添加物については、既存添加物名簿からその名称を消除
厚生労働省HP「食品添加物」より
⚪︎「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」の公表
「食品添加物表示制度に関する検討会」及び「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン検討会」での議論を踏まえ、食品表示基準第9条に規定された表示禁止事項に当たるか否かのメルクマークとなる食品添加物の不使用表示に係るガイドラインを公表しました。
※令和6年3月までは、食品メーカー等が準備するための見直し期間としています。
消費者庁リーフレット「知っておきたい食品の表示」より