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改正食品衛生法の概要について

趣旨
「食品衛生法」は飲食による健康被害の発生を防止するための法律です。前回の法改正から15年が経過しており、食を取り巻く環境の変化や国際化等に対応して食品の安全を確保するため、改正を行いました。

概要
①大規模又は広域におよぶ「食中毒」への対策を強化

大規模又は広域的な食中毒の発生・拡大防止のため、国や都道府県等が相互に連携・協力を行います。また、新たに「広域連携協議会」を設置し、大規模又は広域食中毒発生時にはこの協議会を活用して迅速に対応します。(平成31年4月1日施行)

②「HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理」を制度化

令和3年6月1日から、原則として、すべての食品等事業者に、一般衛生管理に加え、HACCPに沿った衛生管理の実施を求めます。小規模営業者等は、厚生労働省HPで公表している手引書を参考に、簡略化したアプローチで取り組むことができます。

③特定の食品による「健康被害情報の届出」を義務化

厚生労働大臣が定める特別の注意を必要とする成分等を含む食品との関連が疑われる健康被害が発生した場合、事業者から行政へ、その情報を届け出ることを義務化しました。(令和2年6月1日施行)

④「食品用器具・容器包装」にポジティブリスト制度の導入

食品用器具と容器包装について、安全性を評価した物質のみを使用可能とするポジティブリスト制度を導入しました。(令和2年6月1日施行)

⑤「営業許可制度」の見直しと「営業届出制度」の創設

令和3年6月1日から、HACCPに沿った衛生管理の制度化に伴い、食品等事業者を把握できるよう、営業の届出制度を創設しました。
また、食中毒等のリスクや、食品産業の実態を踏まえ、営業許可が必要な業種の見直しを行いました。

⑥食品等の「自主回収(リコール)」情報」は行政への報告を義務化

営業者が食品等の自主回収(リコール)を行う場合に、自治体を通じて国へ報告する仕組みを作り、リコール情報の報告を義務化しました。届出された情報は一覧化してホームページ等で公表されます。(令和3年6月1日施行)

⑦「輸出入」食品の安全証明の充実

輸入食品の安全性確保のため、輸入される食肉のHACCPに基づく衛生管理や、乳・乳製品及び水産食品の衛生証明書の添付を輸入要件としました。
また、食品の輸出のための衛生証明書発行に関する事務については、農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律(令和元年法律第57号)に定めることとなりました。(令和2年6月1日施行)

厚生労働省HP「食品衛生法の改正について」