ブログ

ブログ

遺伝子組替え食品について

私たちが毎日食べているお米や野菜、果物の多くは、長い年月をかけて「育てやすさ」や「美味しさ」等のために、品種改良が進められてきました。その結果、私たちは現在、様々なニーズに沿った食材を手に入れることができています。

この品種改良技術のうちの一つとして、遺伝子組換え技術が開発され、農作物等の改良の範囲の拡大や、改良期間の短縮等ができるようになりました。一方で、遺伝子組換え技術を利用して生産される農作物や食品(以下、「遺伝子組換え食品」という。)の安全性について、不安を感じる方もいらっしゃいます。ここでは、遺伝子組換え食品に関する情報を紹介します。

遺伝子組換え食品とは何ですか?

遺伝子組換え食品とは、他の生物から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、その性質を持たせたい植物などに組み込む技術を利用して作られる食品です。

遺伝子組換え技術では、自然では交配しない生物から遺伝子を持ってくることができるため、従来の掛け合わせによる品種改良では不可能と考えられていた特長を持つ農作物を作ることができます。

例えば、害虫抵抗性のとうもろこしでは、農薬をまかなくても害虫の繁殖を抑えることができるため、収穫量も多くなります。また、除草剤耐性の大豆では、雑草を除く作業が楽になるだけでなく、雑草を取り除くために土を掘り返さなくてもよくなるため、地表の土壌が風により舞い上がって失われるのを防ぐことができます。このように、これまでの技術では開発できなかった新しい性質を持った品種は、食糧問題や環境保全にも大きなメリットがあります。

一方で、このような特定のメリットをもたらす遺伝子組換え食品が健康や環境に対しての問題を引き起こすことがあってはなりません。そのため、遺伝子組換え食品には、次の項目のように安全性を確保する仕組みがあります。

どうやって安全性を確保しているの?

日本で遺伝子組換え食品を利用するためには、

・「食品」としての安全性を確保するために、「食品衛生法」及び「食品安全基本法」

・「飼料」として安全性を確保するために「飼料安全法」及び「食品安全基本法」

・「生物多様性」への影響がないように「カルタヘナ法」

に基づき、それぞれ科学的な評価を行い、問題のないもののみが栽培や流通できる仕組みとなっています。

 

詳しく知りたい方はこちら

・食品:厚生労働省ウェブサイト「遺伝子組換え食品の安全性に関する審査」

・飼料:農林水産省ウェブサイト「遺伝子組換え飼料のリスク管理措置について(PDF)」

・生物多様性:農林水産省ウェブサイト「生物多様性と遺伝子組替え(基礎情報)」

 

消費者庁HP「遺伝子組換え食品」より