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問 企業の人事担当者です。採用面接の時に心療内科や精神科の受診歴などを聞いてもいいでしょうか?

A 厚生労働省では、公正な採用選考にあたっては、「①応募者の基本的人権を尊重すること」、「②応募者の適性・能力のみを基準として行うこと」の2つの考え方を実施することが大切だとしています。応募者の適性・能力とは関係ない事項で採否を決定することは就職差別につながるため、障害者、難病のある方、LGBT等性的マイノリティの方など特定の人を排除しないことが必要だとも指摘されています。

たとえ既往歴について応募者が自ら申し出てきた場合であっても、面接で聴取する範囲は、業務の適性や、採用後の就業上の配慮の要否等を判断するために必要な事項に限定することが望ましいと考えられます。

なお、障害者雇用促進法では、募集または採用時に障害者からの申し出があった場合、応募および採用に当たって支障となっている事情およびその改善のための措置を講じる必要があるとされています。(同法の合理的配慮指針等を参照)。既往歴の内容によっては、このような合理的配慮を要する場合があるため、応募者の意向を十分に聴くことが肝要です。

 

こころの耳Q&Aより