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セルフ・キャリアドックについて

セルフ・キャリアドックとは、企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティング面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に従業員の支援を実施し、従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組み、また、そのための企業内の「仕組み」のことです。

従来の主な人材育成施策は、組織の視点に立った組織にとって必要なマインドやスキル、知識の獲得を目指すという観点から行われてきました。これに対して、セルフ・キャリアドックは、企業・組織の視点に加えて、従業員一人ひとりが主体性を発揮し、キャリア開発を実践することを重視・尊重する人材育成・支援を促進・実現する仕組みです。この仕組みでは、中長期的な視点で従業員一人ひとりが自己のキャリアビジョンを描き、その達成のために職業生活の節目での自己点検や実践に活用する取り組みプロセスを提供することになります。

✳︎職業能力開発推進法による定義を踏まえれば、「キャリアコンサルティング」自体が従業員支援のために相談を行い、助言や指導をすることを指すものですが、ここでは、企業内において一般的に行われている、上司等が人事評価・考課等を目的に行う「定期面談」「業績評価面談」等と、セルフ・キャリアドックにおけるキャリアコンサルティングを明確に区別するため、「キャリアコンサルティング面談」という表現を用いています。「キャリアコンサルティング面談」を「キャリア理論等の専門的な知見に基づき、また、従業員の心理的な自己洞察を促して、キャリア形成について認識を深め、明確化するための面談」であると捉えることで、それぞれの違いが理解しやすくなります。

厚生労働省 「セルフ・キャリアドック」導入の方針と展開